ブログを書いていて他者の文章を用いたいとき、著作権侵害について気になりますよね。
他者の文章の引用には、書き方やルールがあります。
注意点をしっかり守って、気づかないうちに著作権を侵害しないようにしましょう。
この記事では、引用ルールや注意点などをわかりやすく解説します。
興味のある人は、ぜひご覧ください。
- 自分のブログに他者の文章を引用したい人
- 著作権を侵害した場合のリスクを知りたい人
- WordPressでの引用の仕方を知りたい人
ブログにおける引用とは自分のブログの中で他者の著作物を用いること
ブログにおける引用とは、自分のブログの中で他者の著作物である文章や図、表などを用いることを指します。
どんな形でも他者の著作物を用いて良い訳では無く、条件が決まっています。
この条件を守らなければ、他人の著作権を侵害してトラブルを引き起こすことになるので注意が必要です。
著作物とは、以下の4項目を全て満たすものを指します。
(1)「思想又は感情」を表現したものであること
→単なるデータが除かれます。
(2)思想又は感情を「表現したもの」であること
→アイデア等が除かれます。
(3)思想又は感情を「創作的」に表現したものであること
→他人の作品の単なる模倣が除かれます。
(4)「文芸,学術,美術又は音楽の範囲」に属するものであること
→工業製品等が除かれます。
文化庁 著作物について
https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/chosakubutsu.html
他者の文章を引用するルール・注意点
他者の文章を引用する際には、守らなければならないルールがあります。
ルールを守らないと著作権を侵害することになり、罰則が与えられます。
文化庁が発表しているルールは、以下の通りです。
(1)他人の著作物を引用する必然性があること。
(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
(4)出所の明示がなされていること。(第48条)
文化庁|著作物が自由に使える場合(注5)引用における注意事項https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/chosakubutsu_jiyu.html
以下で、一つずつ項目を詳しく見ていきましょう。
1.引用する必然性がある
ブログに他者の文章を引用するには、文章を引用する必然性があることが必要です。
ブログ記事を書く際、他人の文章を引用しなければ説明ができない状況であれば引用ができます。
例えば本の感想を述べるときに、どの部分の感想を述べているのか分かるように、文章の一部を引用。
自分の感想を続けて書くのは問題ありません。
逆に引用する必然性が無いにも関わらず、「自分の記事に載せたい」といった理由だけで引用することはできません。
2.自分のオリジナル部分と引用部分とが明確に区別されている
自分のオリジナル部分と引用部分が、明確に区別されていることが必要です。
他者の文章や画像を、自分が書いたり作成したりしたかのような掲載の仕方をしてはなりません。
区別する方法は多数ありますが、一目で引用部分が分かるようにする必要があります。
3.自分の記事と他者の著作物との主従関係が明確である
作成した記事と他者の著作物との主従関係が、明確である必要があります。
引用した部分が多すぎると、主従関係が逆転してしまうため要注意です。
作成した記事のオリジナル部分と引用した部分の割合に、大きな差がでるようにしましょう。
4.引用部分の出所の明示がされている
引用部分がどこから引用したものなのか、情報源を明らかにしなければなりません。
本から引用した場合本の名前を、サイトから引用した場合サイト名・URLを記載する必要があります。
引用したことが誰の目から見てもわかるように、明記しましょう。
著作権を侵害した場合のリスクは大きく分けて3種類ある
著作権を侵害してしまった場合、大きく分けて3つのリスクがあります。
3つのリスクは、以下の通りです。
- 損害賠償を請求される
- 刑事罰が科される
- SEO評価が低下する
それぞれのリスクの影響を、具体的にみていきましょう。
著作権者から損害賠償を請求される
著作権を侵害すると、著作権者から損害賠償を請求される可能性があります。
損害賠償とは、侵害により発生した損害を賠償請求することです。
ブログであれば、使用した文章の掲載料やライセンス料などを請求されます。
本来であれば支払われるべきであったそれらの料金を、損害賠償として請求されます。
罰金または懲役の刑事罰が科される
著作権侵害は犯罪行為として罰せられます。
被害者である著作権者が訴えでることで、対象者は処罰されます。
刑事罰の内容は、以下の通りです。
- 最大10年の懲役
- 最大1,000万円の罰金
上記どちらか、または両方で処罰されます。
SEO評価が低下する
正しく引用をしなかった場合、検索エンジンが重複コンテンツと判断してペナルティが課される可能性があります。
引用部分があまりに多い場合にも、ペナルティの対象になり得ます。
ペナルティを受けるとSEO評価が低下し、検索順位も下がってしまうため、注意が必要です。
WordPressでの簡単な引用の仕方
WordPressでは、ブロックから「引用」を選択することで簡単に引用できます。
画像の赤枠の部分に「引用」があるので、選択してください。
文章を入力するブロックが表示され、下の方に引用元を記載する欄があります。
本であれば「本の名前」「著者名」、インターネットの情報であれば「記事の名前」「URL」を最低限記載しましょう。
まとめ
ブログに文章を引用するには、以下のようなルールを守らなければなりません。
- 引用する必然性がある
- オリジナル部分と引用部分が明確に区別されている
- 主従関係が明確である
- 出所の明示がされている
ルールを守らないと、損害賠償など様々なリスクが発生します。
他者の文章をブログで引用する際には、是非参考にしてください。